解説:図解が苦手なのですが・・・

(本記事は、図解 Advent Calendar 2021 12/02のために執筆しました) 

 ストラクチャードコミュニケーションの紹介や勉強会を開催していて、時々「私は図解が苦手なのですが、どうしたらよいですか」という質問を受けることがあります。 
そんな時は、以下の様にお答えています。
ストラクチャードコミュニケーションでは、□〇△など簡単な図形を用いています。 よって、どなたでも書くことができます。
この回答で、「なら私にもできそうだ」と、多くの方は感じていただくるのですが・・・。

実は、ストラクチャードコミュニケーションには、2つの要素から構成されています。
  • 論理的な思考による、情報の構造化
  • 直感的な表現による、情報の視覚化
先の回答は、この2つの要素のうち後者の視覚化についてのことです。
よって、もう一つの要素である論理的な思考による情報の構造化が必要です。

図解が苦手という方の中で、視覚化に苦手意識がある方は、上記の□〇△など簡単な図形を用いることで、苦手を克服できます。
しかし、論理的な思考による情報の構造化は、□〇△では克服できません。
ストラクチャードコミュニケーションでは、論理的な思考による情報の構造化をどのようにして解決しているかについて、解説します。

ストラクチャードコミュニケーションでは、情報の構造の種類を10個用意しています。
※10個の基本構造の選定については、解説:図解の種類は何種類?を参照ください。

論理的な思考による情報の構造化では、収集した情報を幾つかに分類した話題の関係を基に10個の基本構造から選択します。例えば「並列は、個々の話題が独立し横並びの関係にある」と定義しています。定義を読むと難しく感じるかもしれません。そこで、話題の関係を「左右」「上下」「前後」「有無」「大小」などの感覚的な表現でも選択できるようにしています。

例えば、2つの話題が左右の様に感じたら並列、上下に感じたら階層、大小を比べるなら比較や配置のように、感覚的に選択できるようにしました。



この様に、10個の基本構想を用意し感覚的にも選択できることと、□〇△で書くけることの2つの方法で、どなたでも図解ができるようにしています。

同じ話題でも、その関係により構造が異なる事例は、事例:私のモノ作り史を参照ください。構造により、伝えたい要点が違うことをご理解いただけると思います。