選択の指針
相関は、個々の話題が複雑に関係している状態を示すのが特徴です。
例えば、市場や業界における競合各社の関係、組織内やプロジェクト内における人間関係、業務やシステムの連携関係などを示します。
図解イメージ
相関では、全体の関連を示すことが重要です。
初めに全体構成を描きます。全ての話題を適切に配置し、並べます。
配置し終えたら、題名を書きます。
話題のつながりは線と矢印で示します。
矢印の使い方
矢印は実線(―)、点線(…)、二重線(=)などの線を、意味によって使い分けます。詳細は後述します。矢印の形は片方向(→)、両方向(↔)など先端を使い分けます。さらに、線の上に記号(〇、×、△、♥、$、?、!、★、<、=、>、♪)を置くことも効果的です。
以下に、矢印の分類を紹介します。
主な伝達内容
相関の主な伝達内容は、相関関係、因果関係、関連、つながりなどです。いずれも個々の話題がどのようにつながり、影響を及ばし合っているのかを示します。
口頭で表現する際のポイント
他の構造と違い、相関を口頭で説明するのは難しいものがあります。要約では、「関係」「関連」「つながり」などの言葉を使います。
例)
- 障害の原因と対策の関係を説明します。
- システムの関連を説明します。
詳細では、それぞれの話題がどのように関係しているかを具体的に示します。
例)
- ○○から○○に、指示を行います。
- ○○と○○は、敵対する関係にあります。
- ○○と○○は、相互に連絡しながら処理を行います。
書き方
全体の関連を示すことが重要です。
- はじめに全体構成を書きます。すべての話題を適切に配置し書き並べます。
- 各話題のタイトルを書きます。その時、各話題の関連性が分るように説明を加えます。
- 各話題の詳細を書き加えます。
事例
営業部門と技術部門での業績改善検討会(主題)について、目的と要望・手段、今後の対策の観点でご報告します。
共通目的(話題1)の「業績の改善」について、営業部門の要望と手段(話題2)は、「価格競争力のある製品」と「製品コストの削減」でした。技術部門の要望と手段(話題3)は、「顧客ニーズに合った製品提案」と「営業力の強化」でした。各部門の主張は平行線をたどっていました。そこで、それぞれの要望と手段の背景にある前提や仮説を全員で検証しました。その結果、X1シリーズは機能競争力があり値下げ対応は不要、Yシリーズの価格は他社より約10%高くコストダウンが必要、営業はX1シリーズの他社優位性を十分に説明できていないなどが、分りました。
今後の対策として、営業全員がX1シリーズを提案できるように勉強会を実施する、Yシリーズは価格を10%下げるようにコストダウンを行う、の2点としました。