選択の指針
段階は、個々の話題が上下の関係にありかつ時間による変化を示します。
上下の関係にあるという点は階層と同じですか、主眼は時間と共にその階層を移動することにあります。
図解イメージ
段階では必要な段数を考え、一気に全体の段を描きます。
各話題を説明しながら、対応する段階に題名を書きます。
段階では、縦軸が上下を表し、左右が時間の経過を表します。
時間は、左から右へと経過します。
主な伝達内容
段階の主な伝達内容は、変化、成長、進化です。
例えば、ITに対する経営ニーズの変化(計算処理(EDP)、経営情報処理(MIS)、事務改善(OA)、業務改革(BPR)、チームの成長(Forming、Storming、Norming、Performing)、記憶媒体の進化(磁気テープ、フロッピーディスク、CD-ROM、USBメモリー、SDカード)といったものを伝える際、段階の構造を使用します。
口頭で表現する際のポイント
要約では「段階」「変化」「成長」「進化」などの単語を使うことです。
例)
- ○○の段階を説明します。
詳細では、話題の前に段階の位置を示します。どの段階か示すことで、それぞれ話題の上下や前後の関係が相手にはっきりと伝わります。
例)
- 1段目は、○○です。
- 最初の段階は、○○です。
- 基礎の段階は、○○です。
描き方
- 必要な階層を考え、一気に全体の段を書きます。
- 各話題を説明しながら、対応する階層にタイトルを書きます。
事例
日本古来の芸術や武術では、物事を学び成長する段階(主題)を示す言葉として「守・破・離(しゅ・は・り)」があります。これは、現在の学びにも通ずるところがあるので、「守・破・離」について説明します。
始めの段階の「守」(話題1)とは、師や流派の教えを正確かつ忠実に守り、物事の基本の型を身につける段階で、型を守ることを意味します。次の段階の「破」(話題2)とは、身につけた型を自らの特性に合うように修行し、自己の型を創造する段階で、型を破ることを意味します。そして、最後の段階の「離」(話題3)とは、「守・破」を前進させ、自らの新しい型を確立させる段階で、既存の型を離れて新しい型を創ること意味します。
「守・破・離」とは、師や流派の教えに止まっていては、発展はない。師をしのぎ、伝統を越え、より高い次元に発展成長してこそ進歩があるということを伝えています。